いくらは皆さんご存知の方も多いと思います。

丼の上に乗っている宝石のように輝いている粒を口に入れると、プチッという食感とともに口の中で旨味が広がっていきますよね。

しかし、筋子というと知らない方も居ると思います。

実は「いくら」と「筋子」の違いには、密着した関係があるんです。

今回は、その「いくら」と「筋子」の違いについて詳しく解説するとともに、オススメの醤油漬けの方法も解説していきたいと思います。

まずは、いくらって何?

いくら

 

いくら」とは鮭や鱒の魚卵を、塩、醤油漬けにした食品の事をいいます。

 

もともと日本では食べる習慣はなかったですが、ロシアより伝わったものです。

 

ロシア語で小さくてつぶつぶしたもの魚卵の意味を指します。また、キャビアや、からすみなどのすべて魚卵はいくらと呼ばれています。

 

それなら、筋子って何?

筋子

 

筋子とは、鮭や鱒の魚卵を卵巣の中に入ったままの状態で加工したもののことを言います。

 

卵巣に入っている際には、筋のようなもので繋がっており、これを取り除く前の状態の物を筋子と言います。

 

ほとんど流通しているものが塩加工済みの筋子ですが、加工していない生の状態の生筋子が流通していることも多いです。

 

いくらと筋子の違いは?

実は違いは1つだけではなく、複数個あるんです。詳しくまとめてみました。

形状の違い

形状の違い

 

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、「筋子」の状態である卵巣に入っているものをほぐすと、「いくら」になります。

 

そのため、卵巣からほぐす前のものが、「筋子」でほぐした後のものが「いくら」となります。

 

また、筋子からいくらを作る際には粒があまりに小さいとほぐすのに多大な時間がかかってしまうため、筋子として売られているものは粒が小さい傾向があるようです。

 

収穫時期の違い

収穫時期

 

筋子は成熟しきれていない卵が使用されることが多いため、いくらは、年中食べられる事が可能なのに対して、筋子は9月~11月と期間が決まっています。

しかし、冷凍50℃で冷凍すると年中美味しい筋子を食べることが出来るとのことです。

値段の違い

値段

 

筋子よりいくらの方が値段は高くなります。

 

その理由は、一粒一粒ばらす手間があり、高価な粒が大きいのがほぐされることが多い。

 

という部分が値段に表れているということです。

 

筋子を購入する際の注意点

 

生筋子を買って自分で下処理した方が安くいくらを楽しむことが出来ます。

 

しかし、ほぐしにくい、筋子を買ってしまうと、処理の際に卵がつぶれてしまったり、ほぐすのに時間がかかったりしてしまい、困るので以下の事に注意してください。

 

鮮度のいいものを選ぶべし

鮮度がいい筋子

 

生筋子を購入する場合には、色で鮮度を見分けることが出来ます。良くスーパーで赤が濃い筋子を見かけることはありませんか?

 

一見鮮度がいいように思えますが、実は赤いほど鮮度が悪いんです。

 

一番新鮮な筋子はオレンジ色をしているので、購入する際はオレンジ色の筋子をオススメします。

 

膜にハリがあるものを選ぶべし

 

粒の大きさというより、膜のハリがしっかりとある筋子を選びましょう。

 

鮮度の色も注意して合わせてみていくことでほぐす時間も大きく短縮することが出来ますし、旨味が濃いいくらの醤油漬けを作ることが出来ます。

 

美味しいいくらの醤油漬けを作る方法

作業をする半日前には付け込んでおく醤油を作成しておいてください。

漬け醤油を作る方法

筋子1本(250g~300g)のものに対して

みりん大さじ1杯、酒大さじ2杯を鍋で煮立たしてアルコール分を飛ばす。(好みで少しだけアルコール分を残しておいても美味しいです。)

②、①に醤油を大さじ3杯入れて弱火で更に煮立たせます。

③容器に移し、冷めたら冷蔵庫で保管します。
※いくらに漬け込む前には冷えた状態になるように注意しましょう。

45℃のぬるま湯に塩を入れてボウルにおきます。ぬるま湯は、2,5ℓ用意し、塩は大さじ1杯入れておきます。

生筋子を入れて筋の切れ目から指を入れて卵が表に来るように裏返して親指でゆっくり撫でながら卵をはがしていきます。

卵の面を焼き網にこすりつけながら取る方法もありますが、筋子の鮮度が落ちていると、潰れてしまう事もあるので注意してください。

③卵が全部ほぐれたらぬるま湯の中でゆっくりと混ぜながら残っている血合いや、薄皮をはがしていきます。

ぬるま湯を3~4回交換しながら、汚れを取るように混ぜてください。

この作業をしないと、見た目や食感が悪くなるので、念入りにすることをオススメします。

④ザルに上げて潰れてしまったいくらのカスや付着物などを完全に取り除きます。

もし、この際いくらが白っぽく変色してしまったら、たんぱく質が1時的に変化してしまっている状態なので、再度、水2ℓ、塩大さじ1杯入れた真水に5分程付けておいてください。すぐに色が戻ってくると思います。

⑤いくらを容器に移し前もって作った調味液に漬けて、冷蔵庫で半日~1日付け込んでおきます。

これで完成です。一晩寝かせると、醤油を吸い込んで、ツヤ、ハリが出てきます。

調味液は、好みによって甘さが欲しい方は、砂糖を大さじ2杯追加したり、出汁を取って入れたい方は、みりんを除いて、出汁を大さじ3杯追加するようにしてみてください。

出汁を入れると上品な味に仕上がるので、オススメです。また、ゆずの皮をみじん切りにして少し入れてみると、更に上品な味に仕上がりますので、お試しください。

おすすめの記事