肉の冷凍方法はご存知ですか?
肉の適切な冷凍、解凍方法を知っていないと、同じ肉を使っていても、旨味が大きく変わってきます。
ドリップが出てしまうことが、旨味が逃げる大きな原因ですが、普通に冷凍、解凍するだけではドリップが出てしまいます。
今回はそんな旨味を逃がさない冷凍方法と、解凍方法について解説していきたいと思います。
目次
肉の冷凍方法
まずは、知っていただきたいことがあります。
それは、お肉を美味しく解凍するには、なんといっても、解凍の際に旨味や栄養素を逃さないことが大切です。
急いで解凍しようとすると、お肉の旨味でもあるドリップ(肉汁)が栄養素とともに流れ出てしまいます。
ドリップが出ている可能性が高いので、パックのままはNG!
ドリップとは、肉の内部から出てくる赤い血のような液体のことです!
肉から染み出た水分、たんぱく質、うま味成分が含まれていて臭みの原因になるため、冷凍前に取り除く必要があります。
購入時にはドリップが出ていなくても、持ち帰る間の温度変化で出てしまう場合も。本当はトリップが流れてない肉を買う方がいいですが^^
また、肉が入っているパックは冷凍時に断熱材の代わりになって温度が伝わりにくくなることがあります。そのため、パックのままの冷凍は良くないです。
肉の下に敷かれていることの多い「ドリップ吸収シート」もそのまま冷凍すると不衛生です。
シートを取り除き、肉についたドリップはキッチンペーパーで拭き取ってから冷凍をするように心がけてください。
購入時にすでにドリップが多く出ている肉は、冷凍・解凍後のものの可能性があります。
解凍後の肉の再冷凍は美味しさの点からも、衛生面でも避けることをおすすめします。
賞味期限を延ばすために、早めに冷凍する
肉の美味しさをキープして安全に冷凍するためには、鮮度の良い肉を選び、買ってきたその日のうちに早めに冷凍することが大事になります。
購入はしたものの使うタイミングがなく、「賞味期限が近づいてきたから冷凍する」ということは避けるように心がけましょう。
保存の際には、衛生面に細心の注意を払い、なるべく急速に冷凍することを心がけてください。
そのためには、鮮度が保てるため、アルミやステンレスなど金属製のトレイの上に冷凍保存袋に入れた肉をのせて冷凍庫に入れるといいといわれています。
金属は熱の伝導率が高いため、冷凍室の冷気が食材に伝わりやすくなり、冷凍にかかる時間が短くなります。
冷凍庫はよく使うので、このように別で1個持っておくと、使い勝手が良くてオススメです。
冷凍袋はとても便利
冷凍用の袋は冷蔵用の袋に比べて分厚いのが特徴になります。
そのため、冷凍用の袋の場合は、解凍する→電子レンジでそのまま温める、熱を加えるといった行為が出来るようになります。
ただ、「加熱」をしたい場合には、冷凍用の袋から出して行った方が賢明かもしれません。
また、冷凍用の袋はマイナス30度と表記されているものが多いです。冷凍で使えるタイプの保存袋は、パッケージに「冷凍用」や「フリーザーパック」と書いてあります。
冷凍やけすることで肉の旨味 栄養素は激減する!
皆さんはお肉を普段どのくらいのペースで食べますか?
そのお肉をおいしい状態で食べたいのに冷凍やけしてしまうことで、味も落ちるし、パサパサした食感になってしまいますよね・・
冷凍焼けした食材を食べても、体に大きな害はないといわれていますが、冷凍焼けをすると、食品の色が悪くなったり、風味や食感も劣化します。
長期間冷凍庫に放置していた事で食材がパサパサになってしまう経験はありませんか。
しかし、冷凍することで食材の賞味期限をのばすことができ、適切な知識があればとても良い技術だと思っています。
冷凍焼けの原因は?
私も、何でこんなに肉の食感、味が悪くなってしまうのか分からずにいました。
「何でこんなに冷凍すると美味しくなくなるの?冷凍してるのに。」と思っていました。
しかし、色々本で調べていると、「冷凍やけ」が原因だということが分かりました。
言葉通り食材の水分が抜け、油脂が酸化するために、パサパサとした食感になってしまうのです。簡単に言うと、食品が干からびてしまった状態に変化してしまうということです。
さらに、食品の水分が抜けた部分に空気が入り込むことによって酸化が進行する、というのが冷凍焼けのメカニズムです。
特に家庭の冷凍庫は、日々の開け閉めによって庫内の温度が一定に保たれることがありません。
そのため、食材は凍る→少し溶ける→また凍る、を繰り返し、冷凍焼けが加速するのです。 ホントに恐ろしいですよね::
この時に大切なのは空気に触れないようにすることです。
真空にすると、冷凍焼けしにくい?
空気に触れている物質は、もれなく酸化します。
冷凍するときにはラップにきっちりと包み、ジップロックなどの気密性の高い袋に入れてから冷凍庫に入れましょう。
ただ、これだと、空気に少しは触れてしまうので、冷凍焼けの原因になることがあります。
私が良く使う方法としては食品を入れたジップロックを閉じる前に、水を張ったボールなどに沈めていくと、簡単に真空状態が作れます。ぜひ試してみてくださいね。
解凍方法
では、適切に冷凍できたけど、解凍するときにどうしたらいいのか分かりませんよね。
常温で放置したり、慌てていると、電子レンジにかけてしまったり、そのまま煮込んでしまったり・・・
私もよくしてしまうことがありました。
1つ目は「冷蔵庫解凍」冷凍肉を冷蔵庫に移動して解凍する方法。
2つ目にいいのがやはり「流水解凍」肉が入った保存袋を流水に当てて解凍すること。
この2つがいいと思われます。冷凍庫から出して常温で解凍する「常温解凍」はオススメ出来ません。
解凍していることを忘れて放置してしまうと、雑菌が繁殖しやすい状態に長時間さらされてしまう恐れもあるんです。
だから、朝、起きたらその日に使う肉を冷蔵庫に移しておくのが一番いい方法だと思います。
では、次は冷凍する際の裏ワザについて紹介したいと思います1。
料理の手間が半減!半解凍方法について
実は「半解凍」という便利な方法があるんです。
半解凍の場合は、凍った肉を保存袋ごと流水に当てながら解凍する「流水解凍」をオススメしています。
半解凍とは、中心は凍っているけれど、周囲は溶けている状態のこと。
包丁が入りやすいので、肉を切るときには半解凍状態だと作業しやすいです。この方法はとても重宝しますよね。忙しい時の時間短縮にもなります。
短時間調理可能!下味冷凍の仕方
「下味冷凍」は、生の肉や魚などの素材に調味料で下味をつけ、保存袋などに入れて冷凍する事をいいます。
味が染み込んでおいしくなるし、時間のある時にした処理出来るので、おかずの作り置きと並んで人気が高まっています。
電子レンジ解凍せず、凍ったまま調理に使える方法もあるので、ぜひ一度お試しください。